教員プロフィール


●略歴:東京都出身。
1985年上智大学社会学科卒業。㈱日本交通公社(現JTB)にて旅行営業、国内旅行企画、経営企画、市場開発等を担当後、㈱ツーリズム・マーケティング研究所(現JTB総合研究所)主任研究員、㈱井門観光研究所代表取締役として宿泊業の事業再生や地域活性化に従事。関西国際大学人間科学部経営学科准教授を経て2016年より高崎経済大学地域政策学部観光政策学科准教授。19年より教授・大学院地域政策研究科教授。2022年より國學院大學観光まちづくり学部教授。

●専門分野:観光経営学、観光イノベーション、宿泊業経営研究

観光イノベーション

現実に起きている「観光」に関する様々な事象の分析を通じて、その原因を探り、課題解決を提案し、可能なら実際に実行してみるという「観光イノベーション」を研究しています。
最近でこそ、日本政府は「観光立国」を標ぼうし、成長戦略の一環として観光を経済成長の起爆剤としようとしていますが、日本の観光収入がGDPに占める割合は観光先進国に遅れをとっているのが現実です。訪日外国人こそ伸びていますが、国内旅行の8割を占める日本人の観光消費は10年間で25%も減少しました。
その背景には、観光の舞台となる地方の人口流出が続き、労働力が不足して十分なサービスが提供できなくなっているという事情があります。製造業のような資本集約型産業と違い、観光業のようなサービス業は労働集約型産業なので、今後は人材を地方に還流させるか、労働生産性を上げなくては日本の観光は頭打ちになってしまいます。
一見、華やかに見える観光業ですが課題は山積。経営改革や制度変更をはじめ、新事業の創造など様々なイノベーションが必要とされています。観光業の利益を伸ばすと同時に働く人の報酬を増やし、地方を豊かにしていくためには何をすればよいのか。若者のアイディアと行動力にも期待しています。

ハイ・インパクト・プラクティス

高校までの学びが「個人戦」主体だとしたら、大学の学びには「団体戦」が含まれてきます。一人では取り組めない、一人では勇気がわかないことでも仲間と組んで行動すれば、自分の殻を破っていくことができます。
そういう意味でもフィールドワークやインターンシップを勧めています。例えば、「隠岐の島に行って繁忙期の旅館や民宿で働いてみる」「カンボジアの農村で観光商品を企画してみる」。仲間とともに未知の地で、経験したことのないハードな体験を通じて現実の世界を知り、問題意識を醸成し、研究につなげていく。そんなプロセスを「ハイ・インパクト・プラクティス」と呼んでいます。新たな知への冒険へ挑んでいきましょう。
ゼミナールでは、観光に関するトレンドの奥底に眠る課題を探りながら、地域での現実課題の解読に挑戦します。ゼミ生自らが主体的に関わり、協力し合いながら夏休み・春休みのプロジェクトとして、その解決を実践しています。リサーチあり、企画あり、イベントあり。実際に何になるかは、その時のお楽しみ。ちなみに「用意周到」「臨機応変」が井門ゼミのキャッチフレーズです。
大学のゼミでのつながりは、社会に出てからもかけがえのない人脈になります。「主体性」、「コミュニケーション力」、「行動力」といった社会人基礎力をゼミで養えたと言えるよう、切磋琢磨していきましょう。

●國學院大學 プロフィールのページ
www.kokugakuin.ac.jp/account/286929

●東洋経済オンライン コラムのページ
toyokeizai.net/list/author/%E4%BA%95%E9%96%80%20%E9%9A%86%E5%A4%AB

●日本経済新聞で紹介された記事のページ
www.nikkei.com/persons/%E4%BA%95%E9%96%80%E9%9A%86%E5%A4%AB